’02.1/6 vol.20
            
              *哀しみをください*


アルバム「acacia」の2曲目に収録されている曲。
エスニック調のアレンジで、日本画の色彩が漂ってくる。

未だ癒えぬ恋の痛みを、さみだれ空という便箋になぞれば
いつか二人で見た夕焼けが思い起こされてくる。
打ち消す雲は、墨色ににじんで、一番好きだったころの想いが
切なくこの胸を締め付ける。
いつ会えるとも知れぬのに、いつかまた会う日のために
つらつらと想い続ける自分が哀しい。
でもこの哀しみこそが、あの人を愛したという証。


愛する人と離れるというのは、
いつもつらく切ないものだ。
時が解決し、癒してくれるのを待つしかないのだけれど、
幾度も幾度も蘇るその人とともに過ごした時間が
本当にかけがえのないものに思えるものだ。

「かなしい」という感情は、
かけがえのないものが失われたとき、壊れたとき、
そしてその事実を認めざるを得ないときに沸いてくるのだろう。
深く哀しみを覚えるということは、
それだけそのものを深く愛したということに他ならないのだろう。
(憎しみやジェラシーといったものに変わる場合もあるけれど・・・)

それはむろん、男女間のこととは限らない。
いろんな人間関係、あるいは、動物にさえもあてはまる。
愛し慈しんだ仲であれば、当然起こりうる感情だ。
かなしいことやつらいことは、できれば、避けたい、
楽しいことやうれしいことだけで
毎日を生きていきたいと思うのは、誰だって同じだろうが、
人生そう甘くはない。

人は、一人では生きていけないのだし、
だれかとなにかと関わりあってこそ
いっぱしの人間らしく生きていけるというもの。
そこに、愛情以外の感情が生まれてくるのも至極当然だ。


愛は
たとえそれが、いつか哀しみに替わるときが来るとしても
何にも変えがたい体験、その人の財産となって
心の中に蓄積されていくに違いない。
だから、恐れずに愛するときには、おもいっきり
愛しちゃおうね。。。(^^;)